石坂　有里

塾弁アドバイザー
保有資格：食育アドバイザー
1983年　兵庫県生まれ。
29歳。 大学卒業後、保険会社に入社。
営業活動を行う中から、様々なライフスタイルについての知識を学ぶ。
2007年、中学受験の情報ポータルサイト『中学受験情報局　かしこい塾の使い方』に転職。
塾弁アドバイザーとして、2WAYレシピの提案、料理のお悩みについてのアドバイスを行っている。
2011年3月 石坂有里クッキングスタジオ設立。

料理に興味を持ちはじめました。
大阪に住むおばあちゃんから料理の基本を学びました。
おばあちゃんの作る煮物やおはぎはとてもおいしくて、
保育園が休みになると必ず、「おばあちゃんちいく！」と言っていて、おばあちゃんの家から帰るときには、いつも「帰りたくない！」と泣いていました。（笑）
おばあちゃんとはじめて一緒に作った料理は、お正月のおせち料理でした。
お正月におばあちゃんのおせちを食べるのをとても楽しみにしていたので、おせち作りのお手伝いから遊び感覚で、料理に興味を持って、作るようになりました。

母が乳がんになりました。
母は、入院してもそれまでの様子と変わらず元気そうにしていましたが、今思えばきっと家族に心配をかけないようにと頑張っていたのだと思います。お父さんの支えもあって、手術は成功し、回復しました。
母が退院してからは、家族4人で休日になると大きいスーパーに行ったり、公園や水族館へ行ったりして楽しい毎日を過ごしました。
この頃の、家族全員で過ごした幸せな時間は、ずっと覚えています。

父が、亡くなりました。
私は突然すぎて、父がいなくなったことをなかなか理解できないでいました。その頃は毎晩、父と一緒に笑っている夢をみていて、もしかしたらどっかで生きているかもしれないって思って、父を探しに行ったりしました。
母は、一人で家計を支えるために、朝早くから夜遅くまで仕事に出るようになって、家事に時間をかけることが出来なくなりました。そのため、私は7歳の妹の世話をしながら、家事全般を一人で行うようになりました。

中学時代は、所属していた水泳部の朝練習があったので、早朝から朝弁、昼弁の2食分を作り、持って行っていました。
ベストタイムを出すために、試合の一週間前にはお肉やお魚などのたんぱく質を中心に3日前からは炭水化物を中心にとる、といったような、スポーツをするための食事の取り方を顧問コーチから教えていただき、その知識を取り入れてお弁当作りを行っていました。

大学在学中、アルバイトで塾の受付を始めたときに、子どもたちが持参するお弁当が、菓子パンやコンビニおにぎりを買って持ってきている子が多いことを知って、はじめはびっくりしました。
そして、「この子たちのお母さんも、お弁当を作ってあげたいけど、忙しくて作る時間がないのかな…」などと漠然と考えていました。

そして、大学を卒業後、保険会社に就職。
勤務先で、働くお母さんたちと一緒にお昼を食べるときに、お子さんのお弁当について、特に塾弁は、「傷まないか心配」「おかずがマンネリ化してしまう」「栄養のバランスがとれているのか分からない」などの悩みを聞くことがたびたびありました。
また、働きながら子どもの塾弁を用意し、さらに家族の食事を作ることがいかに大変であるかということを知って、学生時代にアルバイト先で体験した「塾弁」の実情を思い出しました。
そういったことがきっかけとなり、子どもの成長に必要な食事やお弁当レシピについて研究を始め、職場のお母さんたちに、食材を有効活用して作るお弁当レシピを配ってみると、
「参考になる！」と好評をいただきました。

そんなある日、母が会社の健康診断でガンを発見しました。乳がんが再発していました。治ったはずなのに、なんで？とかお母さん頑張ってるのになんで苦しいことばかり起こるの？と思っていました。

2007年、中学受験の情報ポータルサイト『中学受験情報局　かしこい塾の使い方』に転職してから、受験勉強を頑張っているお子さんに、お母さんの愛情たっぷりの塾弁当を食べてほしい、また、お母さんたちが楽しく作れる塾弁レシピを考案することに力を注ぐようになりました。そして同時に、がんと闘病する私のお母さんを支えていました。

2009年、母が亡くなりました。
亡くなる3日前、病室に「お父さんが来た」と言っていました。幽霊は信じないのですが、母が言ったことは、本当にあったと思っています。父が母を迎えにきたんだと思います。
私は、母と最後まで、一緒に頑張れて良かったと思っています。
母が亡くなる前の一年間は、母を支えることに比重が傾いていて、お仕事の面では、会社の皆さんにたくさんお世話になりました。本当に感謝しています。

塾弁と夕飯の同じ食材を有効活用するレシピ「カンタン！おいしい！2wayレシピ」は、私の母のように忙しいお母さんの負担を少しでも減らすための毎日のごはん作りやお弁当作りのレシピです。

小さい頃におばあちゃんから教わった料理の基本を生かして、昔ながらの家庭の味を守りながら、2つの食材をつかっておいしく、且つ簡単に調理が出来る「食材かけあわせ簡単レシピ」など、新たな研究にも日々取り組んでいます。